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1979年の建築知識で学ぶ「1981年の旧耐震基準と今の2000年新耐震基準の違い」宮城沖地震~阪神淡路大震災までの歴史

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今の耐震基準は
2000年に改正されたものですが


その前に改正されたのは
1981年になります


今回、旧耐震の貴重な資料があって
地震a
1979年発行の建築知識です

1981年に
当時としては新しい耐震基準になるのですが


1978年に宮城県沖地震が起きて
地震a-2
震度5と今なら
そこまで大きくない地震ですが
・全半壊4,385戸

・一部損壊86,010戸と

かなり大きな被害が出たので
「これは耐震基準を変えないと」
いう流れになって1981年に改正されました


1979年の建築知識
「新耐震設計」の特集を見ると

地震b
発行が1979年12月と法改正の2年前なので
「どのように変わるの?」
「どこまで強度を上げるの?」
という当時の耐震基準が
分かる資料になっています


ちなみに1995年に起こった
阪神淡路大震災ですが
地震c


阪神淡路大震災で倒壊した建物の
98%が1981年の
耐震基準より前の建物で

1981年耐震基準の建物で
倒壊したのはわずか2%でした


今の2000年基準よりも
耐久性が落ちる40年前の1981年基準でも


あの大地震で
わずか2%というのは
結構立派な数字ですね

目次

・旧旧耐震の1981年より前の耐震基準は?

1981年に新しい耐震基準が作られましたが

それより前の耐震基準は
何年に出来たかというと

地震d

細かい改定はありましたが
基礎はなんと大正13年(1924年)の規定です・・・


・関東大震災が1923年で
 最初の耐震基準が翌年の1924年に出来て


・1978年に宮城県沖地震が発生して
 1981年に新耐震基準が出来て

・1995年に阪神淡路大震災が発生して
 2000年に今の耐震基準になりました

 


・1981年の旧耐震基準と2000年の新耐震基準の一番の違い

1981年の旧耐震基準でも
阪神淡路大震災で2%しか倒壊しなかったので


時代を考えると非常に素晴らしい耐震基準で
40年以上前の基準なのに
今の欧米基準よりもずっと厳しいんですけど


1981年の耐震基準と
2000年の耐震基準の違いは

もちろん設計、工法などの
違いは多いですが書籍を見ると
地震e
40年前だと計算も図面書くのも
全部手でコンピュータで耐震計算出来ないんですね・・・


なにしろこの時代は
地震f
(同じ建築知識内の広告です)
関数電卓程度の物が
1,280,000円もする時代ですから


住宅なんて全てが
手計算で人の手で作っていた時代ですが


旧耐震と新耐震の一番の違いは
地震g

建物の「粘り」が規定さました


要約すると
1981年の新耐震基準は
「震度5強までは耐えろ」


これ以上は粘りで
地震h
「震度6~7の場合は損傷は仕方ないけど
なるべく倒壊は避けよう」


「倒壊しても倒れるまで時間を稼ごう」

という考えになっています

損傷は防げないけど
倒壊、崩壊がなければ
命は助かりますし


最悪倒壊しても
逃げれる時間があれば助かります

 


・今の耐震基準の凄さ

1981年の耐震基準は
「震度6,7は倒壊しても仕方ないけど
なるべく時間を稼ごう」でしたが

1995年の阪神淡路大震災でも
倒壊は2%と実際はかなり頑丈な耐震基準です

そして2000年の新耐震基準は


・当時に比べたら格段に建材
 工法が進化している点
・コンピュータで計算も容易に出来る点
 などから


阪神淡路大震災クラスでも

倒壊は防ぐだけじゃなく損傷自体も
防ごうという考えが今の耐震基準です


大きな違いの一つは
地震i
地盤調査をして
「そもそも危ない場所には建ててはいけない」
という重要な
基準が出来ました

とはいえ通常は土地購入してから
地盤調査なので


NGが出ても
地盤改良で対応をしますが・・・

それでも元々地盤が強い地域に比べたら
地震に弱くなるので
一番の地震対策は


地盤が強い場所に建てるのが大事なのですが
なかなか難しい場合もあります


そしてご存知の通り
今の耐震等級は1~3まであります
地震i-2
今でもハウスメーカーなどでは
「うちは耐震等級3ですから安心ですよ」って
売り文句にする奴ですが

「じゃあ数百年に1度の地震ってどれくらい?」
って質問してちゃんと回答が出来る
営業さんも少ないと思いますが


建築基準法
いわゆる耐震等級1の
規定がこちらです

地震j

難しそうな
数字がたくさんありますが


耐震等級1の基準は
阪神大震災の数値です

ガルとかカインとか
見慣れない数値が出てきますが

耐震等級1の目安で400ガルですが
明確にガルの規定はなく
カインの規定もありません


残念ながら2000年に出来た新耐震基準でも
既に20年以上前と
古い基準になってしまいましたが


東日本大震災、熊本地震では
倒壊は免れたものの被害が起きている
建物もあります


一方1981年より前の基準で
築40年以上でも何も損傷が無い建物もたくさんあります


結局耐震基準ってのも
机上の数値の問題で
ちゃんと作らないと地震に弱い建物になりますが


現在の耐震基準と
耐震等級3が「余り意味が無い理由」など
ありますが
どこまで今の基準で
耐震性能を求めるかは
こちらの記事に書きました
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんばんは。
    いつもブログ楽しく見てます😃
    今回の内容は非常に興味深い内容です。
    次回の更新楽しみにしてます

  • >>1
    ヤスさん
    コメントありがとうございます
    本日(5/13)夜に更新しますので
    是非ご覧いただければと思います^^

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