MENU
カテゴリー
新着記事
PV数ランキング(全期間)
PV数ランキング(30日間)

家を解体してるとスレート屋根(コロニアル)だけは無理って思う理由

  • URLをコピーしました!
最新のスレートは
新しい技術で昔よりは
長持ちするのかもしれませんが


仕事上どうしても
古い家ばかり見ますけど


石綿(アスベスト)が禁止になってから
結構経ちましたので


最近は解体する家も
アスベストを使っていない
スレート屋根も増えてきました


この表は無石綿スレート
つまりアスベストが使われてない
屋根材の一覧ですが
アスベストを使っていない
「無石綿スレート」が出て
20年ちょっとが過ぎました

目次

・無石綿スレートは劣化が非常に速い

屋根材でアスベストの使用が
完全に禁止になったのは
2004年ですが



実際には色々なメーカーから
使用禁止の10年前


1995年程から
石綿(アスベスト)を使ってない
商品が増えてきました


この時代の無石綿スレート屋根は
劣化がひどい物が多く
特に一番ひどい
ニチハのパミールなんかは
まだ築11年でこれです


こちらも築10年ちょっとの屋根
両方ともわずか10年ちょっとで
このような状態です



20年~30年持つと言われている
屋根材の10年後の姿ですが


私はすでに壊れていると思います・・・

・余りに劣化が早いのでアスベストの見分け方が簡単

令和3年度より
解体時のアスベスト処理規制が
非常に強化されていて
簡単に言うと
ちょっとでも怪しい物は
詳細な分析をしないとダメなのですが


屋根材でアスベストの使用が
完全に禁止になってからそろそろ20年


この時代のスレート屋根は
分析なんて見なくても
素人が目視するだけで


アスベストを使っているか
どうかが分かります
・10年~20年でヒビが出る商品は
 無石綿で

・ヒビが無く大丈夫なら石綿入りって
 見分け方をする位に

アスベストが入っていた
スレートは丈夫でした

・メーカーは結局保証はしません

大問題になった
無石綿スレート屋根
「パミール」を作った
メーカーのニチハ側は


・経年劣化
・施主のメンテナンス不足

という事で欠陥は認めていません・・・


しかし
「釘のせいかも」と釘を
リコールしたという謎な行動だけはしました


スレートの不具合認めちゃうと
交換費用で大損害ですしね・・・


耐候性も防水性も
バッチリと謳って
10年でここまで
ボロボロなのに
メンテナンス不足ってのは


屋根に毎年登って
点検、補修しろって事でしょうか・・・


当時はニュースで
特集もされましたので


逆に
「あなたの家はパミールです」と
不安にさせて無駄な工事をさせる
リフォーム詐欺も
あったりしています


ニチハは不具合を最後まで
認めないままスレート屋根から撤退しました
公式サイトが
家族の楽しそうな写真ですが


製品に問題があっても
認めなくて保証もしない会社って
イメージしかないので
私はニチハは選んでいません


当時のケイミュー製品も
やはり10年ちょっとで
色々とダメになる商品が多かったです


それでもニチハよりは
ひどくないですし


諦めずに品質改良して
未だにコロニアルの
名前を使っているのは立派ですね


今はスレート屋根は
ケイミュー1社だけですが
「ちゃんと10年ごとに
点検と補修をして
なんなら再塗装もしてね」と
案内を出しています


ケイミューはちゃんと
「10年、20年で点検すれば
30年は持ちますよー」って
言っていますが


この辺がメーカーと
ユーザーで相違がある事が多く


「ちゃんと点検、補修すれば
30年持つ」ってのを

大事なとこは言わないで

「普通に20年~30年持つ」と
ハウスメーカーに言われて


放っておいたりすると
当然ですが雨漏りの原因になります
ちなみに上記商品レベルになると
もう登れないので再塗装すら出来ません・・・

・どうしてもアスベストが必要だったスレート

一応スレートには

・化粧スレートと
・天然スレートがありますが


一般の戸建住宅で
天然スレートなんて
使っていません

一般なスレート=化粧スレートです


天然スレートと言うのは
東京駅は天然スレートです


他には国の建物や教会などに
ほんの少し使われる位です


この天然スレートは
岩から作っていたので
非常に耐久性がありますが


施工する人も
供給も少なく


高価なので
普通は使いません
(瓦と同じ位~すごい高い物まで色々あります)


一般に普及しているスレートは
全て「化粧スレート」ですが
こちらは60年ほど前から
日本で使われています


名前こそスレートですが
成分は全く違って



そもそも
アスベストにセメントを混ぜた物が
「スレート」なので
完全にアスベストに
依存していた屋根材です

・すぐダメになるスレートが生まれた理由

アスベストが
「奇跡の鉱物」と言われていた頃
健康被害が分かってなく
耐久性、耐熱性も素晴らしく
色々な建築資材で使われました


化粧スレートには

・セメント85%に
・アスベスト15%位で使っていて

本来あったスレートという商品に
アスベストを混ぜたのではなく


アスベストという素材があったからこそ
化粧スレートが出来たわけです

アスベストとセメントを混ぜる
↓
薄くて耐久性も充分な商品が出来る
↓
スレートっぽいからスレートと呼ぶ
↓
アスベストが禁止になる
↓
耐久性が良くないスレートが出来る

この流れで
粗悪品がたくさん誕生してしまいました



現在は当然
アスベストは使えないので
セメントにパルプなどを混ぜた物で
上に塗装している物が主流です
色々と品質改良はしていますが
防水塗装(トップコート)を
塗っていますので


定期的な塗り替えが必要ですから
出来たら10年毎に再塗装をしないと
雨漏りなどのドラブルが
色々と起きてしまいます

・安い以外に使うメリットは無いと思います

普通に考えて屋根は
壁よりもずっと
雨と太陽に晒されるわけですし


ベランダや庭の部分は
自分でDIY補修も出来ますし
サイディングなどの壁材は
目視の点検も楽ですが


屋根の上なんて
なかなか自分で
DIY出来る物ではありませんし


一番、太陽や雨に影響されるので
屋根は耐久性が
あった方がいいのですが


「今のスレートは大丈夫」と言う
営業さんや建築士さんがたくさんいますけど


10年前、20年前にも
「大丈夫」って言われて


購入した屋根を処分するのは
こちらの仕事なので
ちょっとせつないですね


安価だったり軽かったり
瓦には無いメリットもありますので


ちゃんと売る方も説明して
定期的な点検などを
すればいいのですが


「20年~30年は大丈夫ですよ」
とか平気で言う営業さんもいます
(グラッサでもノーメンテでそこまで持ちません)


・それでも頑丈さや
防音性、暑い寒いなどの
 快適性を考えたら
瓦屋根しかないですし


・瓦じゃ重いし
 見た目が悪いって思うなら
 ガルバリウムもあるし


ちょっと今は
選びにくい素材ですね


◆参加ランキング◆

にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 住まいブログ 一戸建 ローコスト注文住宅(施主)へ
にほんブログ村


ローコスト住宅ランキング

PVアクセスランキング にほんブログ村
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんにちは。
    今回のブログ、勉強になりました。
    今後もスレート屋根を見かける度に、傷んできてるなーとか思っちゃいそうです。
    利点である軽さに関しても、太陽光を載せると瓦屋根の重さと変わらなかったりするんでしょうか?

  • >>1
    ヤスさん
    コメントありがとうございます
    太陽光パネルは5kw積んでも
    0.5t位なので
    それほど重いものでは無いですが
    軽さの利点ならガルバの方が
    軽いですし長持ちするので
    やはりスレートは余りメリットが
    浮かばないなぁと思います・・・

reogress へ返信する コメントをキャンセル

CAPTCHA


目次