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アクアフォームなどの吹き付け断熱は解体費用が高いと言うのは嘘です

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吹き付け断熱は
将来の解体費用が上がるから
オススメしません

このような事を言う
工務店さんが多いのですが


何度か断熱材の記事で
「そんな事ない」と書いていて


最近ではこのような
記事が出ると
私にメンション送ってくれる
工務店さんもいますが


実際に解体と産廃処理をしている
私が言うので間違いないですが



何で解体費用が上がらないのか
説明していきます

目次

・木材の付着を剥がすと言うのが間違い

アクアフォームなどの
吹き付け断熱は
吹き付けると
木材に接着します



自己接着能力が高くて
一度吹き付けたら
簡単には取れません



例えるなら
家の木材全部に
子供がシールを貼ったような物です


そんな状態なので
家を解体する時に

木材から
吹き付け断熱を剥がす作業が大変で
解体費用が上がります

このように説明するのですが


これが間違っていて
実際には解体するのに
木材から剥がさないまま
処分出来ます

・木材から剥がさなくても大丈夫な仕組み

住宅を解体したら
木材は私が働いていたような


産業廃棄物の中間処理場に
運びます
解体業者は住宅を壊して
処理場に運べば終了ですが


その後は
中間処理場で破砕をして
さらに粉砕して
チップ化します



この処理は
吹き付け断熱が付いている
木材だと使えませんから


「吹き付け断熱だと
解体費用が高い」
と言う
理由なのですが


別に吹き付け断熱が
木材に付いていても
処分は出来ます



これは住宅を解体して
処分する時に必要な
マニフェストという書類
このように色々と種類があるのですが


ただの木材なら
「木くず」だけにチェックをして



吹き付け断熱が残っている状態なら
「木くず」と「廃プラ」になって
品目としては可燃混合物になります



発砲スチロールが廃プラになるので
アクアフォームやスタイロフォームなどは
全部廃プラになります


これで処分は可能ですから
別に木材だけになるように
剥がす必要がありません



解体費用は
木屑と可燃混合物で
異なりますが
価格は高くなりません

・吹き付け断熱を剥がさないで処分した場合の費用

処分場によって
金額は異なりますが


うちの会社の金額だと

・木屑は1kgあたり25円

・可燃混合は1kgあたり35円



木屑にプラとか紙とかが
接着されているものは
可燃混合という扱いになりますが
1kgあたり10円違います


一般的な戸建て住宅なら
木材は12tほど使いますので
1kgあたり単価戸建て住宅総額(12t)
木屑(付着物無し)25円30万円
木屑(付着物有り)35円42万円
木屑と可燃混合では
12万円違いますから


これだけなら
解体費用が上がるのは
間違いないですが



トータルだと
変わりません



吹き付け断熱の
解体費用は高いと
批判する工務店は


当然吹き付けを使わないで
グラスウールですけど
グラスウールの場合は
木屑とは別に


グラスウールの処分も
必要になりますが
これが非常に高いです



うちの会社だと
1立方メートルあたり
15,000円になって


これが戸建てだと
20m3はあるので
20×15,000=30万円



吹き付け断熱や
スタイロフォームは発泡材で
1立方メートルあたり
5,000円で処分出来るので
20×5,000=10万円


木屑と断熱材の処分費を合計すると
グラスウールと吹き付け断熱の
戸建て住宅の比較では
グラスウール住宅吹き付け断熱住宅
木材(12t)30万円42万円
断熱材(20m3)30万円10万円
総額60万円52万円

グラスウールの方が高くなるので
吹き付け断熱の家は
解体費用が高くなるのは
完全に間違っています



実際はグラスウールの場合は
手間かけてフレコン袋に入れて
圧縮させて持っていくので
ここまで差が出ないですが


少なくとも吹き付け断熱だから
高いって事は実際にありません



ただ解体業者によっては
高くなる会社もあるとは思いますが
これにも理由があります

・吹き付け断熱が高くなる業者はイマイチな業者

うちみたいな
処分場も持っている
解体業者はそれほど無くて


解体業を専門として
廃材の処分は別の会社に
運ぶ会社の方が多いです



そして産業廃棄物の処分は
法律でかなり厳しく決まっていて
・焼却施設があって燃える物なら
 何でも受け付ける会社もあれば

・プラスチックは受け付けない会社

・焼却施設はない会社など色々あります



他にも処分は出来ても価格は
処分場で違うので


ちゃんとした解体業者は


「木屑はA社に運んで
グラスウールは
B社持っていく」
とか
複数の処分場に運びます


そうすれば解体業者も安く済むし
その結果お客様にも安く出来ます



この辺は住宅を建てる時も同じで
性能は同じなのに値段は高いとか
色々とイマイチとかありますが


調べもしないで
吹き付け断熱は高いなんて言う
業者さんは少なくとも
情報量としてイマイチなんだろうなと思います



しかも可燃混合物を
引き受ける業者さんだと


衣類もベッドもそのままで
ほとんどOKなので
業者側の手間は掛かるけど
施主さんの手間は省けます

・吹き付け断熱を焼却しても100%リサイクル出来ます

という事で
金額は高くないんですよと
工務店さんなどに説明すると


もう一つ
吹き付け否定派の工務店が言う

木材ならまた資源になるけど
吹き付け断熱が付いていると
資源にならないので環境に悪い

これも嘘です


恐らく知識が20年以上前で
止まったままなのかと
思いますが


・吹き付け断熱だろうと
 100%リサイクル出来ますし


・逆にグラスウール使っていたら
 リサイクル出来ません



木屑は廃材を
チップやペレットにするので
たしかにリサイクル出来ますし
誰でもイメージしやすいと思います



そうは言っても大量の電気と
重機の燃料は使いますので
本当にエコかどうかは微妙ですが・・・


そして焼却ゴミって言うのが
どうも昔のイメージで
環境に悪くてエコじゃないと
思っている人が多いですが


このような焼却炉があって
もちろん今は国の基準が
恐ろしい程厳しいので


ダイオキシンはもちろん
他の物質も影響がある物質が
検出されたら即営業停止です


そしてリサイクルですが
ゴミを燃やした熱で
タービン回して電気にしていますし



燃やした際にでる
焼却灰は
路盤材と言って
アスファルト舗装の際に使われますので
100%リサイクル出来ています



他にも可燃ゴミやプラゴミは
RPFなどの固形燃料
このような燃料になって
再利用していますから
木屑だけがエコじゃありません



某大手ハウスメーカーなんて
「処分費用上がってもいいから
100%リサイクル出来る処分で」

言いますし


年2回も工場見学に来るし
非常にエコやリサイクルに熱心です


燃やすのは環境に悪いと
言う工務店は知識が古いかと思いますが


そもそもそんな事言うなら
家なんて建て替えないで
そのまま使うように
説得するべきだと思います

・環境、リサイクルの敵はグラスウールと石膏ボード

金額面でも環境面でも
吹き付け断熱って
エコな方だと思います


むしろ一番厄介なのは
グラスウールです


ビルなどでは
それなりにリサイクルもありますが


戸建て住宅の古い
グラスウールはほぼ
リサイクルされません



一部のほんの少しだけ
リサイクルしているので
それを大々的に環境に優しいとか
広告していますが


実際にはほぼ引き取ってくれないし
しかもリサイクルよりも
埋め立ての方が金額が安いから
現状は埋め立てがほとんどです



ちなみにこれに関しては
吹き付け断熱だって
使用済の余った材料は
引き取るとか言っていますが
実際は
うちみたいな会社に運ばれます



まあ、このおかげで
色々と実験出来ていますが(笑)
メーカーや建てる方の
意見だけ聞いても間違ってる事が多いなと
実際に解体や中間処理すると
よく分かります


そして
さらに厄介なのが
石膏ボードです


新品で施工時に出る端材なら
東京の吉野石膏工場に行けば
引き取って貰えますが


古い石膏ボードで
さらに埋め立てじゃなくて
リサイクルして使うなんて
関東だと埼玉の会社しかありません


そこはガチで全部リサイクルするので
凄いのですが
それなりに処分費用も高いです


まあ環境とかに優しいとか
自然素材の家とか謳うなら
最低限石膏ボードを使わない
家じゃないと意味がありません



そもそも
環境だのエコなの言うなら
建材うんぬんの話じゃなくて


今住んでいる家にそのまま住むのが
一番のエコです


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