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「アクアフォームは火事の時に心配」の誤解と嘘 ~燃えても問題ありません~

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工務店さんや
検討中の施主さんが

アクアフォーム使うと
火事の時に燃えやすいし
有毒ガスが大量に出て
凄い危険だから使わない方がいい

という事を言う人がいて


さすがに
余りにも間違った情報ですから


先日SNSでも
色々と議論させて頂きました


これは建築現場で
余ったアクアフォームです
建築資材の余りが
廃棄物になって


これを私の会社は
産廃の中間処理場もあるので
アクアフォームは
焼却炉で燃やすんですけど


よく考えたら
アクアフォームを
燃やす仕事している人なんて
ほとんどいないですし(笑)


各建材の成分や引火点
燃やしたらどう変化するってのも
私は仕事上学ぶ必要があるので
アクアフォームが燃えても
問題ない事は知っています


本当に有害ガスが出るなら
うちの会社は営業停止になっちゃいます・・・
(産廃の環境測定はめちゃ厳しいです)


まあハウスメーカーや工務店は
知る必要もないですから
適当に言って自分の売りたい商品を売りますが


私は仕事上覚える必要がありますので
工務店さんよりは
ずっと知識はありますから


以前もちょっと書きましたが


火事の際の誤解や
燃やしても有害じゃないって事を書いていきます

目次

・まず、断熱材は全て燃えます

webサイトやYoutubeなどで

アクアフォームや
セルロースファイバーは
実は燃えにくいです

って言いながら


ライターやガスバーナーで
燃やす記事って多くて
例えば
このセルロースファイバーの記事や


こちらの
アクアフォームの動画など
こういうのって
ライターとかバーナーで燃やして


実験だと両方とも燃えないというか
火を付けてもすぐに消えるんですけど


これは余り実験にならないんです


まずライターでは温度が800℃にしかないので
火事じゃ焼却炉での1,000℃以上とは
燃やした時に出る物質が違います


なによりライターで数分では
火事に比べて時間と火の量が少なすぎます


例えば
お寿司の炙り作って
火が出なかったから
寿司は燃えませんって
言わないと思うんですね(笑)
 

これは温度が低いからなので
実際の火事とは全然温度が違うからです

・グラスウールも燃えます

アクアフォームが燃えても問題ないと言っても
一番火に強いのは
グラスウールってのは間違いないです


先程の実験のような火じゃなくて
うちの会社みたいな
こういう焼却炉ですね


これだとアクアフォームも
セルロースファイバーも
もちろん燃えますし


これもうちの会社に運ばれてくる
廃棄物ですが
グラスウールだって
燃えます


「グラスウールは燃えない」って
信じない人も多いんですけど
当たり前ですが燃えます


ガラス繊維だけなら
溶けるだけで燃えませんけど
フェノール樹脂なども
混ざってますから燃えてしまいます


樹脂が混ざっているから
ガラスと違って
色が黄色かったりします


そして
年に1回位は
火災現場の現場片付け
仕事がありますが


グラスウールでも
石膏ボードでも
全部燃えちゃいます・・・


先程のセルロースファイバーと同じような
実験をグラスウールメーカーも載せてますが


弱い火と温度だと
グラスウールの方が強いので
「グラスウールは燃えにくい」って
アピールしますが


実際の火事は
温度が1,000℃以上あるので
公式でも言ってますが
グラスウールでも
燃えてしまいます

・万が一の火事でも有害物質を出さない?

断熱材は何でも火事の際は
燃えてしまうのは
分かったと思いますが


まず500℃以下は
一酸化炭素などが出て一番危険な温度になります



・800℃以下でも
 ダイオキシンが出ますが

・1,000℃超えると
 逆に窒素化合物が出て


これはこれでよくないので
焼却炉は900℃前後に設定していますが


火事ってのは
温度のコントロールが出来ないので


800℃以下や1,000℃以上だと
ある程度の有害物質が出るので


それを逆手に取って

アクアフォームやセルロースファイバーは火災時に
有害ガスが出て危険

とか言うんです


とくに多いのが
一番有害なシアン化水素なんですけど


こちらを見て欲しいのですが
ポリウレタンよりも
ナイロンや羊毛の方がずっと
有害物質と言われるシアン化水素の数値は高いし


この中では一番数値が高いナイロンでも
瞬時に命を奪うほどではありません


ちなみに塩ビとか樹脂サッシの樹脂とかは
ガチで燃やすと危険物質が出るので

うちの会社の焼却炉でも燃やしません


なのに
自分で使ってない断熱熱だけを
危険って煽って

我が社で使っている断熱材なら安心です

って宣伝します


なので有害物質の面に関しては
まったく問題ないし


本当に危険ならそもそも
国から断熱材として許可が出ないんです



・アクアフォーム、セルロースファイバーはすぐ燃える?

またグラスウールは
燃えにくいって話ですが


今の住宅の作り方だと
どの断熱材も
もっと燃えにくい
 石膏ボードの奥にあるので


1,000℃で15分耐えれる
石膏ボードが燃えるような状態なら
どの断熱材も意味はありません


なのでグラスウールだって
「火には強い」と言いますが


「火事に強い」なんて
言わないですね


実際に火災現場は
全部燃えていますし・・・

・工場火災とは種類と作り方が違います

結構勘違いしている人が
多いので


是非とも
違いを分かって欲しいですが


吹き付け断熱
否定派のサイトって


ほとんどがウレタン断熱材を
使った工場の火災を例に出しますが


そもそも工場などで火災にあった
ウレタンと戸建てのウレタンは
成分も作りも別物です
これは今年あった
工場の火事です


ここ数年で
吹き付け断熱を使った
工場の火災が何軒かあります


この仙台の火災は
解体現場なので
既に石膏ボードは無い状態で


断熱材がむき出しで
工具を使う際の
火花が引火したそうですが


・戸建てなら石膏ボードがありますし

・ウレタンが燃えると
 有毒ガスが大量に出て死ぬみたいなのも
 多いんですけど


これはウレタン協会のサイトですが
これだけ見ると
500℃以下から燃えて
一酸化炭素を出すので
危険っぽいんですけど


アクアフォームとかアイシネンは
このウレタンとは別です


戸建ての吹き付け断熱は
硬質ウレタンに
難燃性の素材を混ぜます


実際に公式サイトを見ると
硬化性プラスチックの
引火点は410℃ですが


この温度で
既に燃えるように作ってて
二酸化炭素を出して炭になっちゃいます
 

そうは言っても
裸のグラスウールなら500℃位だと
コゲても燃焼はしないので
たしかにグラスウールの方が
耐火性能は高いのは間違いありませんが


戸建て用のウレタンが
有毒ガス出すってのも間違いですし
 

だいたい本当に
そこまで危険な商品なら
うちの会社で燃やしません(笑)


後ですね
「工場 火災」で検索すれば
分かりますが

吹き付け断熱の工場が燃えたー
危険だー

グラスウールを使っている工務店は
吹き付け断熱使っている火事の時だけ
「めちゃ危険」って言いますけど


グラスウール使っている工場も
普通に火事はあるというか
こっちの方が件数多いですからね
 

そもそも実際の火事は1,000℃超えますし
 

昔の家みたいに
石膏ボード使ってないなら
別ですが
 

今の家なら
ボードは使ってるので差はないですし
有害ガスも出ません


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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 吹き付け断熱だと外部委託になるので外注費が増えてしまい工務店の粗利が減りますから、グラスウールにしたがる理由も分かります。
    本音と建前はどの世界にもあるかと思いますが、施主にとっての安パイは吹き付け断熱だなぁと思いましたので私も吹き付け断熱にしました。
    まぁウチはローコストなので気密測定すらしてないんですけどね(笑)

  • >>1
    ゼルビスさん
    コメントありがとうございます。
    いやーローコストは吹き付け一択だと思います
    アクア全部吹き付けるだけでミスなければC値1.5取れますし
    5年前は高気密=1.5だったのですが
    結局売りたい人の数値が高気密なので今では
    この程度だと低気密扱いですけど充分だと思います
    昔の実験の残りカスのアクアフォームとかグラスウールを
    2年ほど物置に入れて縮む実験していますが
    全く変わりませんし
    そもそも簡単に縮むなら産廃処理に苦労しません(笑)

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