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「黒や濃い色の外壁は温度が上がるから止めた方がいい」というのは間違い。正しい外壁の色の選び方【遮熱、断熱】

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9月を過ぎると
まだまだ暑いけど
太陽の角度はだんだん低くなります
これは朝なので東側の外壁ですが
結構家に直射が当たります


毎年何件か
夏の時期になると
「外壁や屋根の色が
黒だと熱を吸収するから
温度が上がって良くない」って議論が
SNS上で出るんですけど


こんなもん一言で言うなら
「好きな色にさせろ」ですけど


まあ、実際
ちゃんと測定しても
殆ど変らないし


本来、外壁の選び方を
遮熱とかで選んじゃダメです

目次

・表面温度の測定は意味が無い

「外壁が黒系だと家が暑くなる」って
説明する時に


必ず比較されるのが
こういった服の表面温度です


こちらの実験だと
表面温度は20℃の差があるそうです


それで一部の
勘違いしている人が


「白と黒で20℃の差があるから
外壁も白の方が涼しい」って言うんですけど


じゃあ、真夏に
白と黒のTシャツで出歩いたとして


「白だから涼しい」とかあるでしょうか?


皮ふ温度を測れば
ちょっとは差があるでしょうけど

「黒だから暑い・・・」

「白だから涼しい」って
余り聞かないし


だいたい
真夏なら白でも暑いです


逆に黒は20℃も差があると言っても
やけどしたりするような事もなく


白と同じように
「暑い」って感じるだけだと思いますが


これは
あくまでも表面温度を
測定しただけだからです

・温度45℃のTシャツを着ていても平気なワケ

だいたい
本当に黒を着てたら45℃になるなら
イスラムの女性とかやけどしちゃうし
多分歴史の途中で黒から
白に変わったんじゃないでしょうか・・・


そうはならないのは
まず、衣類と肌の間には
若干の隙間があります


なので表面温度とは
全然違うし


日射の高温や体温なども
出典 : https://sss-create.com/blogs/sweat-smile/
煙突効果によって
排出してるので


実際に肌に触れる部分が
黒だったら45℃って事もなければ
逆に白は30℃って事もありません


だいたい本当に白が30℃なら
めちゃ売れると思います


そして
もうひとつが
繊維だけでも断熱材としての
機能があります


グラスウールやセルロースファイバーなど
綿状の断熱材は多いですが


衣類なんて綿そのものですから


綿の断熱性と中に含む空気の断熱性で
ピタっと着ても
45℃にはなりませんし


肌が露出している部分の方が
暑いと感じるはずです

・衣類と外壁は割と似ている?

我が家も含めて
一番シェアが多い
窯業系サイディングの断面図を見ると
出典 : https://amamori.biz/amamori-blog/?p=1922
通気工法で作るので
必ず隙間が出来ます


我が家の外壁を下から見ると
このように隙間があります


窯業系サイディングの素材は
セメントがメインで後は木チップなので


金属のガルバリウムなどに比べたら
そもそも熱を通しにくいですが


ここで熱を溜めても
通気層という隙間があるし
さらにはタイベックスシルバーがあって
さらに今なら10cm程の断熱材があります


仮に厚みが10cmある服を着たら
それはそれで体温を逃さないから
めちゃ暑いとは思いますが(笑)


しかし日射の影響は
白と黒の差は
結構無くなります

・そうは言っても白と黒でちょっとは変わる

なので住宅の外壁が
白だろうと黒だろうと
室内温度は余り変わらないのですが


じゃあ全く同じかと言うと
そういう訳でも無くて


これも衣類関係だと分かりやすいんですが
日傘って黒が多いですね


白の方が反射率が高くて涼しいなら
日傘は何で黒いかと言うと


白は紫外線が通りやすく
これだけ違ってきます


そうなると
地面に反射した熱や紫外線が
日傘の内側で吸収されるのですが


この時に白よりも黒の方が
反射しない=吸収率がいいので
日傘は黒いです


なので今では
外が白で内側が黒ってのが
性能的には最適解なので
こういった日傘も多いですが


「白だからいい、黒だからいいってのは
なくて」


外壁でも庭で遊ぶって事になったら
反射するより吸収した方がいいんですけど


どちらにしても
家の中の温度に凄い影響があるって事は
今の家ならありえません


ちゃんと実験しれくれているサイトがあって
実際の家だと窓の方が影響が大きいし
軒などの差も出てくるので
さらに差は縮むと思いますし


仮に1℃の差が出たとしても
そんな事で
外壁の色を変えるのはオススメしません

・通気層や断熱材があっても無くても関係ない正しい色の選び方

昔の通気層が無くて
断熱材もほとんど無いような住宅なら
それなりに影響はすると思いますが


今の住宅なら室内の温度変化には
ほとんど関係無い事が
分かったと思いますけど


仮に1℃位の変化があったとしても
正しい色の選び方は


「好きな色を選べ」です


最初に衣類の温度実験を
載せましたけど
そもそも服を選ぶのに
夏は遮熱色だからとかで選びます?


同じデザインで白と黒があった場合
普通は好みで選んだり
メインで履くパンツとの
コーディネートで色を決めます


まして服と違って
そうそう着せ替えも出来ないですから


遮熱とか反射とか
仮にあっても誤差ですから
好きな色を選ぶのが正解です


我が家が色を決めるのだって
別に熱に強いから
白を選んだわけじゃなくて


妻と相談して
「白メインがいいけど
全部白だと寂しいから白と茶」とかで選びました


「この色は反射率がいいから」などで
選んでいません(笑)



これがレンガにするかとか
ガルバリウムにするかとか
素材を変えると金額や耐用年数も変わるので
また色々と相談する事なんですが


色だけじゃそこまでの差は出ないので
好きな色にした方がいいです


最近は何でも数値化して
カタログとか出しますから


少しでも有意差があると
このように大々的に宣伝しますけど
遮熱性がアップしたサイディングって事ですが


まあ室内の温度差とか
何も書いてない時点でお察しだと思います


仮にサイディングの遮熱性能で
そこまで室内に差が出るなら
金属サイディングとか暑くて選べなくなっちゃいます


そうは言っても私の住んでいる甲府市なんて
夏は40℃超えるような地域なので
黒って家は全然見ないし


たまーに見た時の感想が
「暑苦しい」なので
協調性とか考えると微妙なのですが


少なくとも「性能の問題で選びたいけどやめた」ってのは
今はそこまで関係ないし後悔しちゃうので
やめた方がいいです


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