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Ua値の性能がいいのに寒い家は実在する・・・

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タイトル通りなのですけど


Ua値の性能が凄くいいのに
実際に住むと冬寒い家という事で・・・


私が驚いたのは
その家が寒いからって
わけではなくて


Ua値の性能が良ければ
それだけで暖かくなるって
思っている人が多い事ですが・・・


まあ世の中には
「高断熱高気密だとエアコンすら要らない」
思ったまま家が完成して


「エアコンはやはり必要でした・・・」
なんてブログもありますからね


という事で
Ua値の性能だけが高くても
寒い家が出来てしまう場合ですが


そもそもUa値が低い方がいいってのは
みなさん知っていても
これが何の数字なのか
分かってない人も結構います



目次

・そもそもUa値のUとAって何の数字?


まずおさらいとして
Ua値の


「U」はみなさんご存知の熱還流率ですね

Ua値a

窓の熱還流率とかは
今は家建てる人なら誰でも学ぶと思います


「熱還流率って何?」ってのは


例えばこれは
断熱材アクアフォームですが

Ua値b

熱伝導率0.036とありますが


熱の伝導ですから
熱の伝わりやすさです


そして実際に熱が移動する単位が

Ua値b1

熱還流率ですね


これがUa値のU値で
数字が低いほうが熱が伝わりにくいので
快適ですね


そして
Ua値の「a」は


average(アベレージ)のaですから平均です



なのでUa値は
「外皮平均熱貫流率」です

Ua値b2

似たような数値で
Q値もありますけど

・Q値は床面積で

・Ua値は外皮になります


それ以外も色々と
違うのですが
それは後述しますが
どっちも低い数値の方が
高性能になります


ここまで理解出来れば
実際の生活を想像してもらうと
分かりますけど


まずUa値は
太陽の熱は考慮されてないんですね

・間取りも考慮されませんし

・換気の熱損失も考慮されないので


作り方によっては
数値はいいけど
寒いって家が出来てしまいます


もちろんカタログスペックなので
施工ミス、手抜き工事で寒いって場合も
数値だけは当然いいわけです・・・

 


・一番影響力が大きい日射が考慮されてない

今の高性能な家の基本的な考えは
昼間の太陽で暖めた熱を
なるべく逃がさないという事ですから


日射が取れないと
逃がさないも何も
最初から暖かくないって話になります・・・


ちゃんと日射の取得
夏は遮熱を考えている工務店だと


・冬は最大限日射を取り込んで

・夏は反対に最大限遮熱してとか考えますので


ηA値=平均日射熱取得率ですね
この数値も大事だったりします

Ua値c



・さらに夏の冷房期はηAC値

・冬の暖房期はηAH値


などなどあるんですが
そんなもんまで
施主さんが知る必要はないと思いますが


ちゃんと方位や庇の長さで数値が変わるので
こちらの方が実際の暖かい
涼しいが分かりやすいですけど


要は
「太陽は色々と大事だよー」って話です


窓が遮熱型だろうと
トリプルガラスだろうと
当然太陽の熱は家に入りますし


もし入らなければ
冬寒い家になっちゃいます・・・


そして
「昼間に暖まった気温をなるべく逃がすな」ってのが


・気密のC値であったり

・断熱のUa値ですね


何故かUa値だけ
有名になりすぎたのですが


要は家づくりの基本として
夏はなるべく日射を当てないで
冬はなるべく当てようって話です

Ua値c2


Ua値は
この画像で言えば
熱性能のみの数値ですから


それを変にUa値だけ追い求めて
日射とか考慮しなくなると
数値がいいのに寒い家になっちゃいますね


逆に日射を取りすぎちゃうと
暑くなりすぎる
という事も出て来ますが


この辺は設計士さんと
うまく相談してください


建つ土地それぞれで違いますし
設計士さんもプロですから
素人があーだこーだと
Ua値だけ力説するより


信頼出来る人に
まかせた方がいいです


・Ua値も大事だけど、それだけ求めてはダメ


もちろんUa値が良ければ
暖房の熱が逃げにくいですから


24時間暖房なら
余り問題ないのですが


我が家が晴れていれば
冬はめちゃ暖かいのは
日射取得の影響が大きいです

Ua値c3

こちらが南側ですので
Low-eガラスだろうと
遮熱型のガラスだろうと
太陽の熱は来ます


ワケアリ土地で
誰も通らない道路ですから
全部カーテン開けていても
問題ありませんし


もちろんそれだけ
ある程度は暖かい地域じゃないと
ダメですけどね・・・


北海道とかどんなに日射取れても
そもそもが寒いでしょうし


そうは言っても
前に住んでたアパートなんかは


どんなに日が当たろうとも
昼だって無暖房って事は無かったので


C値やUa値も
大事なわけですね


決してUa値なんて
どうでもいいわけじゃないです


当然数値が低い方が
取り入れた熱を逃さないので
暖かいのが長く続きますが


ただ数値だけ良くてもダメなので
間取りとのトータルバランスですね


今から建てる人の方が
タマホームやレオハウスのローコストでも
もっと性能がいいので
(トリプルガラスの樹脂とかですし)


間取りやプランにもよりますけど
今はローコストでもUa値0.5位は
可能だと思いますが


太陽も上手に利用して
さらに快適になるように
した方がいいですね


ちなみにアクアフォームを
使った場合のZEH基準
Ua値0.6の仕様例が

Ua値1

この例だと
窓が我が家と同じ
アルミ樹脂複合の数値なので

今の家はもっと
高性能ですね

ただ、この辺の
数値でも充分快適ですよ

 


・間取りと大きさも大事

当然ですけど
寒い空間を暖めるのに
単純に狭い方が暖まりやすいですね


凄い古い賃貸アパートでも
6畳のワンルームなら
エアコン1台だけで割と暖まりますが


同じ床面積でも
外皮が少ない方が
冷暖房性能は良くなります


例えば

Ua値d


これ、左右の建物で床面積は同じですけど
右側の方が外皮は14.3%も広くなります


なので
全く同じ仕様で
同じ坪数だとしても
実際は差が出る場合がありますね

なにしろUa値は
外皮平均熱貫流率ですから


まあ、ここまで気にしなくても
最近の家は吹き抜けがあれば
エアコン1台だけで


なくても各階に1台あれば
充分暖かいと思いますけど


我が家も

Ua値e

右側みたいな家ですけど
充分暖かいですし
こういうデザインがいいから
このようになりました


もちろん左側で問題ないって人は
こちらの方が性能も上がるし
なにより安いですからオススメですが


性能だけを考えて


「いや、性能が左の方がいいなら
こっちの間取りだ」って言う方は


そこまで断熱性能だけを求めたいなら
そもそもマンションの方がいいです


角部屋、最上階とかじゃなければ
上下左右とも
外皮が無くなりますからね


後は内部の間取りですね
特に一番寒い、暑いが多い玄関です

Ua値f

我が家で一番寒いのは
玄関なのですが


・開放感重視でこのドアがなければ
 冷気がそのままリビングに来ますから

・リビングの温度にも
 影響度は高いですが


Ua値はこのドアがあっても無くても
数値は変わりません


実際の生活なら
このドアがあるかどうかで
温度は全然変わるのにUa値は一切変わりません


なのでUa値が低い=高性能は間違いないのですが

同じUa値でも
寒い家、快適な家の差が出て来ます

その他にも
換気システムの熱損失は考慮されていませんし

あくまでも平均なので
一部だけ高性能で後はダメとかでも

それなりの数値になってしまう数値です

 

 


・余りUaUaUa言わない方がいいんじゃないかと・・・

これだけUa値の説明書いといて
何ですけど


余りUaUa言うのも
どうなのよって思います・・・


さっき書いた項目だって
暖かい、寒いに影響する
わずか一部分に過ぎません


知らないよりは
知ってた方が役に立つ可能性も
ちょっとはありますけど


私が見た
Ua値がいいのに
寒い家だって


日射取り込める窓入れれば
そこそこは解決しますけど


ηAH値は知らないのに
UaUaUa言うからこうなるわけで・・・


最近工務店や施主の
Youtube動画って多いので


これだけを見て勉強が
出来ている気になって


「私は建築士並に詳しい」って
思っている人がいるのですが


これは100%間違いですからね


・自分の好きな項目しか
 動画を見ない人と

・全般全部を勉強しないといけない
 プロでは


やはり知識も経験も
全然違いますから


まあ昔から
医者にアドバイスする患者とか


板前にアドバイスする客とか
いますけど・・・


やはり工務店さんや設計士さんは
素人よりは比べものにならないレベルで
家に関しては詳しいわけです


なので家づくりで一番大事な事は
営業さんや設計士さんとの
信頼関係と前から言ってます

・自分で数値を覚える前に信じられる会社を見つけるのが大事


設計士さんだから偉いとか
施主だから偉いじゃなくて


とにかく


「この人達に家作りをまかせても大丈夫」って
思う会社、工務店を見つける事です


「何でも信じろ」
「何でも疑え」ってワケでは無いので


ある程度知識を得て
疑問点は質問する事は非常に大事ですけど


何も信じなくて
「私は貴方より詳しいから」みたいなスタンスで
全部自分で作るみたいな施主さんだったら


工務店側の
モチベーションも無くなりますし


だいたい数値だけ
勉強したって施工不良とか
見分けられないんですから


施主さんと作る側が
まとまってない状況で
家なんて作らない方がいいです
・とにかく大きい家とか

・見た目が素敵な家

・遊び心ある家などと同じように


超高性能な家が目標でも
それは全然間違ってないのですが


そういう家を建てたいなら
そういうのが得意なメーカー
工務店に頼むことが第一です


大手なら一条工務店がありますし
それ以上の性能が欲しいなら


工務店ならSNSやブログでも
C値は0.5以下
断熱仕様はHEAT20G2レベルが標準なんてとこは
たくさんありますから


だいたい失敗した系ブログで多いのって

ネットで高性能工務店さんの動画見て
数値の知識は得たけど
自分の住んでる場所は地域外なので


「仕方なく」他の工務店選んで
失敗したってパターンですね


それで
「〇〇さんはこの性能でもこの値段で出来ると言ってた」とか
言ったら


どうなるか
分かりそうなもんですけど


そこまで心酔してるなら
その工務店で作れる土地に
引っ越せばいいじゃんと思いますが(笑)


それを付け焼刃の知識で
あーだこーだ分かった気になって
色々言うと数値が良くても
寒い家が出来上がる可能性も出て来ます


何しろ工務店なんて
全国に2万件以上ありますからね


セブンイレブン行って
「ファミチキ下さい」と言っても
出てこないのと同じで


自分に合う工務店を探した方がいいです
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