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日本の住宅寿命が短いのと、この先も長くはならない理由

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最初に結論から言うと

どんなに住宅の性能が上がっても

 

今のままでは
日本の住宅寿命は
まだまだ短いままだと思います

 

ハウスメーカーや
工務店が考える
家の寿命というのは

 

木造住宅の場合なら
躯体の木材が
まだ大丈夫かどうかですが

 

じゃあ作り手じゃなくて
壊す側はどうかと言うと

住宅寿命a

 

解体して運ばれてくる木屑の7~8割位は
まだまだ住める木材です
木材以外も

 

長持ちする建材の
タイルやレンガはもちろん
耐用年数の少ない
サイディングでも

住宅寿命b

 

解体して破砕処理しますので
写真はバラバラですけど
まだ使える状態の物もあります

住宅寿命c

 

瓦なんて100年近くは
平気だと思いますが
壊されてしまいます

 

「最低60年は持つ」という家が
実際は30年で解体されるのですが
実際壊す家を見る側だと

「こりゃ30年で

壊しても仕方無いなぁ」って
家も多いんですね

 


・メーカーと施主の考え方の違い
実際の解体現場には
施主さんは
その場にほとんどいませんが
たまに話せる事もあって
理由を聞くと
「色々と古いから建て替える」という

 

住めるけど色々と古いから
建て替えって理由が
一番多いのですが

 

あくまでも30年と
発表している国交省の
住宅寿命は

 

こちらは国土交通省のデータですが

 

住宅寿命d

 

この30年というのは

 

まだ住める状態でも
解体しちゃったら
その時点で寿命ですから

 

日本の住宅寿命が短いのを逆手にとって

この手のデータをお客に見せて

「あのメーカーはすぐにダメになる」
とか
「あの工法だとすぐ家がダメになる」
とか
不安商法
色々と言って

 

「我が社の家なら60年、70年は平気です」って
売り文句のメーカーも多いのですが

 

実際に壊す側から見ると
家は平気でも
みんな建て替えるので
そんなに住みません

 

我が家みたいなローコストや
もっと安い住宅
さらに10年程前の住宅でも
欠陥住宅じゃなければ

 

適切なメンテナンスさえしてあれば
最低でも50年~60年は住めます

 

実際にそれだけ古い家をたくさん見ますので
間違いないです

 


・なぜ住める家を壊すのかの理由

 

まだまだ住めそうな家なのに
壊す理由を聞くと
たいていの人が
「古いから」って言います

 

服やカバンと同じで
まだ使えるけど
色々と古いから
解体してしまいます
国土交通省のデータでも

住宅寿命e

 

耐震や断熱に不安があるのは
僅か10.6%しかありません
「新しくて気持ちがいい」って言う
34.4%もとりあえず置いといて

 

一番多い41.9%は
間取りやデザインが原因です

 

30年前の
デザインを見ると

住宅寿命f

 

こちらは30年前の
一番多いタイプの家だと思いますが
デザインや使っている建材が
古いんですよね
先程の家より高い金額の
30年の前の家というと

住宅寿命g

こんな感じですが
やはりデザインが古いです
もちろん30年前の
木造住宅で
C値1以下とか
ありえませんから

デザイン以外にも

・性能も良くなるし
・当然全部新品になる
・内装も新しくなるし
・間取りも自由に変えれます
大規模リフォームと比較した場合

住宅寿命h

 

リノベーションすると
1,500万円位かかりますが
新築だと
建物だけなら
1,500~2,000万円位から可能です

 

「新築の7割で
リノベーション出来る」って
広告に書いてありますが

 

7割も出すなら
建て替えしようって
人も多いと思います

 

住宅ローン減税は
新築でもリフォームでも
10年間の減税ですが

 

固定資産税の割引は

・リフォームは1年間
・新築は3年間ですし

 

すまい給付金は
リフォームだと支給すらされません

 

住宅ローンの金利も
新築の方が優遇されますし

 

とにかく国も
企業も
「家建てた方がお得だよー」

 

という状態ですね

長く住みましょうと言いながら
デザインをどんどん変えていくので

 

当時の普通の家って
どうしても古く見えてしまうし
リフォームも
そこまで安くないし

 

それなら建て替え
しましょうって感じですね

 

・リフォームなら500万円
・建て替えなら3,000万円

 

これくらいの差があれば
リフォームで済ます人も多いですが
日本の住宅は
デザインがコロコロ変わるので
部分リフォームしても
古いままです

・本当に長く住みたいならこのメーカー
もちろん30年前の家でも
全く古く見えない家もあって

住宅寿命h-2

 

こちらは築33年ですが
家というより
雰囲気はビルに近い
ヘーベルハウスは
そこまで古く見えませんし

 

住宅寿命i

 

ヘーベルハウスは
メーカーの方で
自社の中古住宅も
販売しています

他には

住宅寿命j

スウェーデンハウスみたいな
北欧風というより
完璧にヨーロッパの家してますので
古臭くないですね

 

あちらの家は
全然デザインが変わりませんから

 

この2つに共通しているのは
そもそも金額高いですし

 

アフターにかかる
金額も高いんですね
ヘーベルハウスは60年
スウェーデンハウスも50年
無料点検はありますが
「点検は無料で
するよー」って言うだけで
メンテナンス費は
高いです・・・
まあ、この2社の場合は
メーカーも買う方も
60年、70年持たすんだから

 

「家もメンテナンス代も高くて当然でしょ」って
考えですから

 

60年間メンテナンス代も入れた金額なら
私の家なら3戸建ちますからね

 

このタイプのハウスメーカーは
ノーメンテとか言いませんしね・・・
家は定期的に
お金かけてメンテンスするのが
当たり前という考えですし

その辺も欧米と同じですね

じゃあアメリカとか
ヨーロッパは
全部ヘーベルや
スエーデンハウスみたいに
高い家なのかというと
注文住宅は
実際そうなんですね

 


・何故欧米は寿命が長いのか

アメリカとか

いかに住みやすい気候で
湿度も少なく腐らないからと言っても

 

日本人の建て替えで
一番多い理由の
「なんとなく古い」って
発想はないのかなぁと
思っていたのですが
日本の住宅産業の方が
優れていると
アメリカに会社を建てた方がいて

canvas

 

アメリカって本当に
100年間近く
住宅デザインが
ほとんど変わってないんですね

 

住宅寿命j-2

 

住宅販売の9割が中古住宅
1割が新築で
さらにその新築の8割が
建売で同じデザイン

 

残り2割の
注文住宅は
日本でいう
ヘーベル並みの
お金持ち仕様なので
普通の人は
頑張っても建売住宅
その建売の見た目が
中古住宅と同じっていうなら

 

それは中古住宅が
活発になると思います

 

実際にアメリカの
新築建売住宅の画像検索すると

住宅寿命k

(Lennar House for saleで検索)

 

全部が
スウェーデンハウス状態ですね(笑)

 

本当に数十年間
デザインが変わっていません

 

一条工務店
元々フィリピンでほぼ作りますから
日本に持っていくのと
アメリカに持っていく違いだけですが

 

ICHIJO USAになると

住宅寿命L

 

売りのタイルもなくなり
壁パネルになって

 

住宅寿命m

 

アメリカっぽい
普通の家になりますね

 

向こうは景観の法律も
厳しくて
日本みたいに
家ごとにデザインは違うってのも
ないですから
デザインもずっと
変わらないかもしれませんが
この状態を
日本で例えたら

 

住宅寿命n

 

アーネストワンの建売住宅が
8割ある状況って事ですから
見た目はほぼ同じになりますね
しかも長い間
デザインも
変わっていないですから

 

30年前と今の家の
見た目が同じで
自分で直せる人も多いですから
彼らはBBQとDIYが
生きがいですし(笑)

 

「本当に日本の住宅寿命が短いのを
どうにかしたいなら
デザインを変更しない事だと思います」

 

デザインが
100年間変更しませんってなったら

 

中古市場も賑わいますし
寿命も延びると思います

 

100年住めるようにと
高温多湿の日本で色々頑張ってはいますけど
こうもデザインが10年単位で
変わるとどうしても
古く見えてしまいますから

 

「なんとなく色々古いから
建て替える」

 

という意見になってしまいます
最近は国の方でも
色々と景観規制がたくさん出てきて

住宅寿命o

 

デザインのルールもあって
統一感を出しています
アメリカなどは
国全体で
こういう状況なので
中古住宅が売れますね
かといって
今の日本で1社だけ

「我が社は100年持たせるので
デザインは変えません」
とかやっても
10年経ったら
古く見えるデザインで
売れないと思いますし・・・




 


・寿命が短いのもアリだと思いますよ

 

「日本も100年住めるようにしよう」って
言うメーカーも多いのですが

個人的には

「ならデザイン変えるなよ」
って思いますが

 

そうしないと売れないという
ジレンマですね・・・

そもそも注文住宅なら
施主がデザインも
決めれる訳ですし・・・

もちろん住みたいのに
家が壊れたでは
洒落にならないので
住もうと思えば
100年住める家の方がいいのですが

どうも

・欧米は素晴らしい
・家が100年持つという話が
美化されすぎていて

特にアメリカなんかは
本来消費大国ですからね

日本みたいに
新しい技術をどんどん出して

デザインもころころ変えれば
絶対に寿命は短くなります

 

私なんかは
平均年収程度でも
注文住宅が買えるなんて
欧米ではありえませんから
(建売は逆に日本より安いのですが)

 

日本の30年サイクルというのは

 

衣食住の住にお金をかけてる
日本の素晴らしさだと思いますし
住宅の愛着も多いと思います

 

各社が競い合うから
新しいデザインになって
新しい技術が出来るわけですからね

 

要はアメリカの住宅寿命が長い
というのは
建て替えをしないで
中古住宅市場が多いんですから

当然ながら

 

売る事を前提に考えて
家を買いますので
間取りはみんな同じ
一般的なもの
高く売れるように
外壁や屋根の修繕も自分でします
日本の場合は売る事を
考えて作りませんから

 

注文住宅なら
間取りは家ごとに違う
古くなっても
その土地は自分の物ですから
また同じ場所に住むので
建て替える
むしろ
家に愛着があるから
建て替える感じですよね

 

家族で「間取りどうする?」とか
子供部屋の壁紙1枚だけでも
色々と夫婦で
相談して揉めたりしますが

 

これだけ家作りに真剣になるのは
アメリカ人にとっては
理解できない行動でしょうね
どうせ売るんだしって考えですから

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんばんは
    日本の家の耐久性を上げることで、日本の住宅寿命が伸びるかのような意見を、本当にそれだけが問題なのかなぁと思っていたので、とっても納得です。
    デザインだけでなく、自分の価値観の間取りだけど、100年もつ家建てといたから社会に貢献してるでしょってのも、エゴな気がしています。
    下手にリフォームするより新築で建て替えたほうが安い上、税制的にも有利となると、建て替えとなるのは自然の流れですよね。

  • >>1
    まっしんはやぶささん
    コメントありがとうございます
    実際今の家だって
    30年以上は簡単に住めるのに
    「今の家は30年しか持ちません」
    って営業トークしますからね・・・
    60年住むのと
    30年で1回建て替えが
    同じ金額なら私なら
    後者を選んじゃうタイプですけど(笑)

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