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タマホームが超高性能G3住宅「えがおの家」を販売開始 断熱性能だけが売りの工務店は潰れる?

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・我が家は6年前に家を建てて
 このブログもスタートして


「ローコストメーカーは性能が悪い・・・」と
色々と揶揄されましたが


ついにローコストメーカー最大手
タマホームから
「えがおの家」という


UA値0.23
HEAT20 G3の現在の最高性能の商品
発売する事になりました

目次

・ここ5年で間違った断熱性能を信じる人が増えた弊害

・5~6年前だと
 大手ハウスメーカーは断熱性能には興味が無く


・ローコストメーカーは価格勝負ばかりでした


というか正確にはメーカーが
断熱性能に興味が無い訳ではなくて


市場のニーズが少なかっただけで
逆に今は断熱のニーズが増えて来たので
各社高断熱をウリにしています



そして5~6年前
今ほどUA値なんて言葉が
一般的では無かった時に


工務店さんなどがYoutubeなどを
やりだしてC値とUa値を広めて


今では家を建てる人なら
誰でも知っている数値になりました


しかし、当時から
わざと勘違いさせてるのか
分かりませんけど


「UA値が良ければ家は高性能」

「UA値が良ければ家は暖かい」と
それが全てみたいな受け取り方をする人も増えて



「Ua値の言葉だけが独り歩きして
UaUaUaUa言うのもどうなの?」って
色々と心配していたのですが
・冬の暖かさの影響で言えば
 UA値と同じ位に日射取得も大事だし

・日射取得や暖房を生かした間取りも大事ですから


UA値なんてのは
家の快適差を決める
たくさんの要素の1つにしか過ぎません


それを「UA値が全て」と間違いする人が
かなり増えてしまいました


たしかに5~6年前なんて
UA値なんてワードを知っている施主さんが
全然いなかったので


工務店や性能重視のビルダーは
そういう人達に


「大手ハウスメーカーは金額が高いけど
UA値が良くない」


「うちで注文したら大手メーカーより安く
断熱性能がいい」

という宣伝をずっとしていました


・・・・
・・・
・・
・

その結果増えたのが

当時は本当にG3住宅って少なったかったので
G2住宅が高性能住宅の代表でしたけど

・G2性能がないとダメ

・樹脂サッシを使っていないとダメ


「逆に言えばG2性能で樹脂サッシを使っていれば
なんでもいい」

こういう人が増えました


せっかくの高性能サッシなのに
サッシの隙間に断熱処理してないので
寒かったり結露めちゃが出るとか


数値だけよくても施工がダメだったり


本当は快適差を決めるには色々な要素があるのに
UA値が全てみたいに言うので


将来を心配していましたが


市場の断熱ニーズというか
UA値が全てみたいな需要が高まったのを受けて
・そもそも高性能サッシも

・付加断熱も


工務店の特許でも独自の技術でも無く
建材の進化なわけで


大手メーカーでもローコストメーカーでも
販売価格が上がるだけで普通に作れますが


まだ住友林業や三井ホームなどの
断熱性能は上げやすい木造系大手メーカーでも
G3商品は発表していない中


ローコストメーカーの
タマホームが最初に発表したのは
インパクトが大きいです

・タマホームはG3の高性能住宅は売る気がないと思う・・・

SNSでは
「タマホームは一気に高性能化」とか


「ローコストからの脱却」とか
色々な意見もありますが


私は今回の「えがおの家」は
余り売る気はないと思っています


2年前にタマホームは
UA値0.37でG2性能の
大地の家を全国発売しました。


この時も
TVCMで
UA値と言っていたので
それなりに売る気はあったのかもしれませんが


それほど話題になる事はなく
北海道などの1・2地域以外は
今は商品ラインナップからは消えました


なにしろ、ここ2~3年で
住宅価格がめちゃくちゃ値上がりしましたから


G2性能だった大地の家は
もちろん大手メーカーに比べたら
ローコストですが
そこまで安くもないし


逆にさらにローコスト化した
耐震等級は最高の3ですが


逆に断熱性能は
アルミペアサッシだったり
断熱等級4の「しふくの家」も売り出しました



それでも今も昔も
タマホームの主力と言ったら
標準仕様だと
UA値0.56なのでG1性能な大安心の家と


もう少しリーズナブルな
木麗の家の
2つが主力商品です


木麗な家だと
5・6・7地域では標準仕様だと
0.87以下の断熱等級4になりますが


何かしらキャンペーンとかで
サッシとか無料で高性能になるので
こちらもG1性能ですね



G2性能の大地の家が消えて
今回ついにG3住宅の発売ですが


これ、最初に思ったのは


「余り売る気が無いんだろうなぁ」という感想です

・G3住宅を売る気がないと思う理由

UA値0.37でG2性能の大地の家が
全然売れなかったように


今回も余り売る気はないと思っています


もちろん販売単価が高ければ
粗利もいいでしょうから
大安心の家を売るより儲かりますが


マーケティングでは有名な
松竹梅の法則
ほとんどのお客様は
真ん中を選択するのですが


これは元々
真ん中の価格設定が一番売りたい商品にして


・一番高い商品はあえて割高に

・一番安い商品はあえて商品の魅力を落とします



分かりやすい身近な例だと
「焼肉きんぐ」の食べ放題メニューですが
・一番安い「58品コース」は58品で2,780円

・一番売りたい「きんぐコース」は100品に増えて3,180円

・一番高い「プレミアムコース」は108品で3,980円


看板や広告で
食べ放題2,780円と安さを見せて
実際に行ったら400円の追加でほぼ倍の種類が
食べ放題になる「きんぐコース」のお得感を訴求します


住宅も
とくにローコストメーカーの場合は


なにしろ
ここ数年の住宅価格の高騰で
タマホームの一番の売れ筋である
G1住宅もかなり金額が高いですから


正直「ローコストだから」と期待していくと
かなりの値上げに驚かれると思いますが


そこで今回のG3住宅です


注文住宅なので広さや間取りで異なりますから
一概にいくらって言えませんが


建坪を同じにすると

・しふくの家が1,450万円

・木麗の家が1,900万円

・大安心の家が2,100万円

・大安心の家プレミアムが2,300万円

・そしてえがおの家が2,500万円


これ位だと思いますが


こうすると
売れ筋の大安心の家に割安感、お得感が出せますね


公式の発表だと
35坪のフルスペックで
2,900万円~らしいですが


太陽光は5kw付くし
設備品もかなり豪華ですが
カスタマイズ可能って事で


大安心の家が2,100万円~2,200万円ですから


設備を並みにして太陽光無しにして
多少の値引きがあって
2,500万円くらいかなぁと思います


もちろん予算と希望に合わせて
どれ選んでもいいですし


私がレオハウスで建てた時でも
大人気の家CoCoという商品で
3つグレードがあり
・一番低いグレードは
 当時だと断熱等級4以下だったと思います
 サイディングも14ミリにスレート屋根と
 実際に安そうな家でした


・真ん中のグレードもグラスウールで
 サイディングは16ミリにはなりますが
 瓦などは選べず


・一番高いのプランだけは瓦屋根に吹き付け断熱でした



だいたい
ハウスメーカーに行くと
このような選択が出来るんですが


それにしたって
ローコストメーカーに行く最大の理由は
「ローコストで建てれるかも」って思うから行きます


そしてタマホームの主力は
「大安心の家」ですが


こちらを売りたいってのは
今回のG3住宅の広告を見ても分かります

・広告で光熱費では絶対に元が取れない事を言っている

今回のタマホームは
冷暖房費の宣伝に


G3住宅と
平成4年基準という30年前の
断熱性能と比較しています
120平米なので36坪の家で
「年間27,000円も冷暖房費が違う」と
シミュレーションしていますが


この平成4年基準は
断熱等級3という
UA値1.54というめちゃ低性能な数値です


今では絶対に
どんなに性能の悪い新築建売でも
ここまで低性能な家はありません


UA値1.54って具体的には

・高性能じゃない普通のグラスウールを
 薄いのを1枚だけ


・窓は今や製造もしてないであろう
 アルミサッシの単板ガラス


 これだけでも達成する基準です


30年前の中古住宅で買えば
資産価値が無いような家と


令和5年で最高の住宅性能で比較しても
年間27,000円しか差が出ない


これだけ見たら
ほとんどの人が
「これだけしか変わらないんだ」って思います


過去に
一条工務店や高性能工務店も
同じような比較をして


某工務店のシミュレーションだと
G1性能とG3性能の冷暖房費の差が
年間12万円と
「だから高性能住宅で元が取れる」と言ってまして


これはあきらかに
やりすぎなんですが(笑)


一条工務店のシミュレーションでも


・30年前のような
 古い家でも全館に24時間冷暖房をして


・さらに差が出やすいように
 エアコンの性能が
 20年以上前の性能と悪くしたりと


ちょっと実生活とはかけ離れた
シミュレーションが多いのですが


今回のタマホームの
シミュレーションを見ると
・エアコンはCOP4.0と
 今のエアコンとほぼ同じ基準

・建坪も36坪とまあ一般的な大きさ

・冷暖房は間欠稼働

・暖房22℃ 冷房26℃


なので
かなりリアルなシミュレーションです


普通は売るための宣伝なら
高性能住宅と昔の住宅で
電気代に差を出したいんですから


・エアコンの性能を悪くしたり

・家を広くしたり

・24時間全館冷暖房にして

・冷暖房の温度も冬はめちゃ高くして
 夏はめちゃ低くして


とにかく電気を使わせる
シミュレーションにします(笑)


なのでリアルな
シミュレーションを載せるって事は
タマホームは
自社で否定する戦略でしょうか


さすがにUa値1.54の
断熱等級3なんて商品はありませんが


一番安い「しふくの家」はUa値0.87の断熱等級4で
他にもG1,G2,G3ってありますから


タマホームの広告通り
断熱等級3とG3で年間27,000円変わる
シミュレーション値で計算すると
めっちゃリアルな数値が出ましたが


・断熱等級4とG3では年間18,000円

・そして一番売りたい
 大安心の家などのG1住宅だと
 年間で8,610円の差


「これだけしか差が出ないなら
大安心の家でいいか」って話しに
持っていきやすいかなと思います

・断熱性能だけが売りの工務店は潰れていくのか・・・

SNS上では
タマホームがG3住宅を出せるんだから


「今までG3住宅だけを売りにしていた
工務店は潰れるんでは?」と言う意見が多いんですが


これは違うと思います


正直、本当に性能だけが売りなんて
工務店はここ5年でかなり潰れました


そもそも地方工務店なんて
普段から年間数百社は潰れています


ここ3年程減少傾向に見えるのは
コロナの影響で
国の無利子、無担保の貸付があったからで


こちらの返済期日になったら
また増えると思います


そもそも数が多すぎで
中小の工務店が
日本には3万社以上もあります


ここ数年の
住宅価格の値上がりで
なかなか顧客を集めるのも大変な
工務店も多いですが


昔からたくさん潰れているので


例えば
一昔前は薄利多売の
ローコスト系ブランドのフランチャイズが流行り


今はYoutuberをしている
名前が売れている工務店やコンサルから
結局お金を払い名前を使って営業している


こういう
「とりあえず儲かればいいか」って工務店は
非常に多いのですが


売れるか、長続きするかは別として
工務店を開業するのは
それほど難しい事では無いですから
たくさんの数があります


逆に
「タマホームの施工では
G3なんて意味ないし
寒い家が出来る」という
施工に関する批判も多いですが


施主さんはともかく
数社は自社の名前を出しながら
批判している工務店もあるので


そういう工務店は
おそらく腕のある自社大工も雇っているでしょうから
ごもっともなご意見ですが


実際、施工ミスや手抜き工事なんて
twitter見てると分かりますが
比率的には工務店の方が圧倒的に多いです


一部の勘違いしている人は
「工務店の方が腕がいい」って思っているみたいですが


自社で大工を社員として雇っていて
さらにそれだけで会社が回って
腕もいいなんて会社は
ほとんどありません



もちろんタマホームの腕が素晴らしいって事もないですが
ローコストメーカーや
大手メーカーも一部はそうですが


・とにかく誰でも作れるように
 マニュアル化、簡素化が凄いし

・高性能でおなじみの
 一条工務店なら「一条ルール」

・今回のタマホームでも
 「タマルール」と言われる


設計の段階から
施工ミスが起きないような間取りしか
NGって事も多いのです


大工の腕はともかく
施工に関して言えば


腕のいい工務店>>ハウスメーカー>>下手な工務店


料理の個人店とチェーン店などと
同じ図式ですね


腕のいい工務店にはかないませんが
並みの大工なら
そもそも施工ミスにならないように作れるのが
全国規模でデータの蓄積があるハウスメーカーの強みです


一番タチが悪いのが
腕も無く断熱、気密も最近やり始めたのに
ネット上では昔から高断熱高気密で腕もいいと自負している
工務店ですね・・・


ネットで断熱などを初めて知った
↓
しかし教えてくれた工務店は遠いし高い
↓
近くの「なんちゃって高断熱工務店に注文」
↓
失敗・・・


このパターンを割と見るのですが
30,000以上も工務店があって
しっかりしているのは全体の1%位でしょうから
仕方ないですね


まあ、こういう所は
そのうち潰れていくと思いますが・・・

・素晴らしい工務店もありますが

もちろんある程度の
性能って絶対に必要で



5~6年前だと
ZERO-CUBEなんか
断熱等級4のUA値0.87すら
届いてなかったし


飯田産業とかの建売も
断熱等級4以下でしたが


いまどき等級4以下なんて
本当に化石のような地方工務店しか
作って無いと思うので


そういった面では
快適になりました


なにしろ
タマホームでもG3住宅を作れるんですから


これからは
UA値だけではダメでしょうし


C値も結局は建材選びと気密テープ貼れば
1以下保証ならハウスメーカーでも出来ますから
そんな所で争わないで欲しいですね


だいたい昔から
評判のいい工務店なんてのは

・地域にあった土地選び

・土地にあった日射計画と建物設計

・それでいて大手メーカーより安い


こういう
「全てがちょうどいい」みたいなのが
地方工務店の良さだと思うんですけど


すぐフランチャイズや集客サービスに頼って
未だと流行りといえば

・大手メーカーには出せない高性能とか

・100年持つ家

・自然素材の家

この辺のフランチャイズや
コンサルサービスに入って


その代わり大手メーカーと
値段が変わりませんって工務店多いですね


これなら一条工務店選びますから・・・


せっかく地域に詳しいんですから
土地と日射取得をバランス良く建てて


性能も関東地方なら
日射をうまく取り入れればG3まで
要らないでしょうし


100年持つんじゃなくて地元の工務店なんだから
「何かあってもすぐに駆けつけますよ」って
姿勢を見せて


それでいて値段が手頃な
素晴らしい工務店なら潰れないと思います


外食産業なんてよく潰れますけど
安かろう悪かろうはもちろん


お客様の考えを無視して
高級な値段の高いだけの料理作っても
潰れますから


個人的には
一条工務店やタマホームと競っても意味ないし
下手な価格競争したって勝てないですから


一条工務店や
今回のタマホームだって
G3性能にする為に
これはダメ、この間取りもダメ、この形もダメとか
独自ルールが非常に多く


逆に言えば
この独自ルールのために
無茶な家は出来ないので
地方工務店よりも圧倒的に
クレームや施工不良が少ないのですが


そういうのもクリア出来るのが
地方工務店の良さだと思います


私がこれだけの年数
ネットとかで見ても
こういう素晴らしいって思う工務店は
まだ全国で4軒しかないですけどね・・・


そもそも本当に素晴らしい工務店で
営業に困って無ければ
そもそもSNSやYoutubeで発信もしないでしょうし


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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 北海道仕様を本州に持ってきた大地の家が昨年からあったので高断熱商品への参入は既定路線でしょうね。

    っていうか、これだけ建築費上がったら
    ①郊外の安い土地に行く
    ②家を小さくして値段を下げる
    しか現実的な選択は無いので、コロナ前の価格水準でギリギリお家を建てられていた収入層の人達は事実上の足切りになってそうですね。。。

    • 値上げはたしかにしてるんだと思うんですけど
      性能も上がってるので

      タマホームだと木麗な家が我が家が建てた当時の
      大安心の家と性能が似てる感じって考えると
      秀光ビルドは山梨に無いので比較できないのですが
      アイダ設計とかなら当時の価格と似た感じでいけそうだし
      性能も変わらないかなぁとは思います

      ただ建売見てると去年に比べてかなり値下げした感じなので
      今から契約ならちょっと安くなるというか
      去年が高すぎた気がします・・・

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