2020年05月01日






こちらの建築系雑誌
「建築知識」ですが


なんと1978年と
42年前の書籍です


建築知識a



工務店やハウスメーカーは
最新の知識を
学ばないといけないので



40年以上前の本は
見る必要も無いと思いますが



解体業と廃棄物の処分業を
している私には
必要な本だったりします





必要な理由のほとんどが


建築知識b


石綿(アスベスト)関係なのですが




この当時はアスベストが
屋根、壁、天井などなど
色々な所で使われていて



建築知識c


自信を持ってオススメしてしまう
時代ですから






石綿(アスベスト)が
使われていなければ


普通に解体→会社に運搬
会社で破砕や焼却処理出来ますが



石綿(アスベスト)が
使われていると
法律上何も出来ませんので




倒産していたり
合併して当時の資料が無かったりするので
この当時の雑誌は役立ちます



アスベストも
健康被害さえ考えなければ
不燃性で加工も楽、耐久性も抜群という
素晴らしい材料なのですが・・・


・・・・
・・・
・・



しかし、住宅ブログを
している私にとって




解体や処分には
余り関係の無い


建築知識a-2


今月の特集
「省エネルギー住宅の計画」は
非常に気になります(笑)



解体業は「元大工」さんも多く
年齢も高齢な人が多いので



当時はバリバリの
大工さんって人も多いですから
色々な話も聞けますし
(最近の家には疎いですが・・・)




今みたいな
何でも「高断熱、高気密」ではなく



高気密のデメリットも
しっかり書かれているので



今読んでも
参考になる点もあります



・・・・
・・・
・・




また、この時代は
有名な「ナミダダケ事件」
おきた年代です



詳細は検索などして頂いて
簡単に「ナミダダケ事件」を説明すると




・1970年前半にオイルショックが起きる


 それまでは家なんて
 ストーブ、暖炉、コタツなどで
 暖めればいいじゃんという考えでしたが
  (そのため家は基本スカスカで通気重視)






・燃料代が高騰する

 その結果、北海道などで
 「省エネ住宅を作ろう」と
 グラスウールが50mmから倍の100mmや
 それ以上の厚さになる





・しかし気密や換気がよく考えられてない家が出来る
 

 断熱材の使用で
 家の中と外の温度差が出来て
 グラスウールが結露する





・木材も腐って「ナミダダケ」というキノコが
 家から発生する



という物です・・・





もちろん「建築知識」は業界向けの
詳しい書籍ですから


この時代の省エネ特集も
断熱材を増やすだけではなくて



「気密と通気をどうする?」というのが
主体になっています



今ほど、性能のいい建材がないので
「設計」の工夫が凄いです






という事で早速
「家でも勉強!凄いね」
思われながら


書籍を会社から借りてきました(笑)





・まだ本州は断熱材が普及していません




まずは特集記事の
最初を読むと


建築知識d



気密化といっても
大変だし


結露や空気も悪くなるし
どうしよう・・・って考えです


断熱材を使えば
寒さは防げるけど


結露と換気対策が
また発達してなかったんですね






さきほどの「ナミダダケ事件」


「西欧の寒い地域は
断熱材をたくさん使うんだぞー」


当時では断熱では最先端の
設計士さんが使って


しかし日本はヨーロッパと違って
高温多湿ですから



向こうの家のマネをそのまま
持ってきただけでは


大変な事になりました・・・





建築知識d-2


まだルームエアコンの
普及率が25%の時代ですから



この時代、エアコンで家全部を
冷やしたり暖める発想が無いです・・・



冬はストーブでどうにかなっても
夏はどうしようもないので




本州は特に
夏重視の作りになっていました





断熱材のデメリットの方が
メリットを上回っていたんですね






その為、次に紹介する家は
断熱材を利用しているので
通気の為に非常に凝った家になっています



建築知識e


こちらは神奈川県の家ですが



省エネ住宅の特集ですけど
「天井を開閉自由の障子にしたプラン」
という住宅です



今の考えなら
「寒そうだし、暑そう」って思いますが



エアコン普及率25%の時代ですから
まずは夏の通気ですね・・・





建築知識f


たくさん使われている
アスベストはともかく


アルミサッシの単板
断熱材は高性能じゃない普通の
グラスウール50mmと


今の基準だと
夏暑くて、冬寒い家ですけど



この年代なら
神奈川県なら
断熱材が無い家も多いですから


さすがは建築知識の
省エネ住宅特集で出る家かなって思います



皆さんが住んでいる家
または今作っている家を


仮に夏場でもエアコン無しで過ごすと
想像したら


この家の方が多分快適です




とはいえ
この時代の本州の家は
断熱、気密の考えがほとんどないので



今の住宅で
参考になるのは
次の北海道の家です






・この時代、北海道で今の家の基礎が出来る



ヨーロッパにならって
断熱材たくさん入れたら
キノコが生えて家が腐りました・・・


という悲しい時代から


日本独自の
高断熱にしたいけど
多湿にも対応した



今の基礎となる家が
出てきます


建築知識g


北海道らしい
冬対策を前面に押し出した家ですね



全面ガラス張りに
ソーラーシステムです


夏は暑そうですが
北海道ですから


窓開けて対応すれば
快適なのかもしれません


逆に本州(の暑い地域)で
この作りしたら夏に死んじゃいます・・・





建築知識h


通気層、防湿層もあって
今の時代の家と似ていますね




屋根断熱の150mm
ブローイングウールってのは
余り聞きませんが


建築知識i


今の吹き付け断熱と
同じ感じで
グラスウールを吹き付けます






・アンバランスな家はダメです



なんでも数値が分かるこの時代だと



「窓は最低〇〇」とか

「断熱材も〇〇mm以上は必要」とか
色々言ってますが


要はバランスですね



何の為に高気密化して
防湿層や通気層まで作って


内部結露を抑えるかを
考えたら



壁、玄関、窓などの
性能はイコールが望ましいです



一部だけ超高性能なんて家は
アンバランスになって
逆に内部結露の原因になります
(窓などの見える結露の話じゃないですよ)









ちょうど「断熱と気密どうするよ?」って
考え始めた時代の書籍を読むと



家を長持ちさせたいなら


低断熱(もしくは無断熱)、低気密が
一番家が長持ちしますという
所からスタートしています


これは神社などを
見れば分かりますね



神社の造りは
木材は剥き出しですから
自然にある木と同じような環境です


しかし神社みたいに梁が剥き出し
作りも隙間だらけでは


快適性は無いので
(当然寒いし、暑い・・・)



断熱と気密と換気を研究してきて
今に至ります



この時代の書籍だと
当たり前の事ですが


今だと割と
忘れられている



快適性を求めると
家の長持ち度は下がるという
基本的な事も載っています




断熱と気密はイコールですが
今は気密が上がりすぎていますし



換気システムも義務化されているので
断熱、気密、換気がイコールですね



1年中窓を開けている
なんて家は無いと思うので


断熱=気密=換気


この1つでもダメになると
家は長持ちしません




高断熱、高気密、高換気が
現状は一番だと思いますが


我が家みたいな
予算の関係などで
全員が建てれるわけでもないですし・・・




そう考えると
断熱、気密、換気のバランスは良く
鉄骨の方が腐らないわけですから



積水ハウスなどの軽量鉄骨は
非常に理にかなっているなと思います
(値段が高いのだけが理にかなってない・・・)



特にこの時代は
在来の木材住宅では


今のような気密性は無理ですから
軽量鉄骨の優位性は高いですね




木材は高断熱、高気密化すると
腐るって事件があったわけですから・・・


・・・・
・・・
・・




ここからが大事な話しですが



実際、高気密高断熱
さらには
家の換気バランスまで考えて
作れる工務店、メーカーなんて
それほど数は多くありません・・・




twitterやブログなどを見ていると
そういう「高性能で長持ちする家が作れる」
工務店ばかりなので
感覚がマヒしますけど(笑)



実際はそこまで考えて
作れる方が圧倒的に少ないです


・・・・
・・・
・・



我が家だって
換気の設計なんて


ローコストの制限ある
作りですから
第一種換気にしました
(適当に作ってもある程度動くので)





第三種換気は

断熱、気密が完璧で
「C値1以下の家なんてまだあるんだ?」
なんて事が言えるメーカーが使える


上級者向け換気システムです(笑)
(3種はC値低いと計画換気が出来ません)





どちらにせよ
定期的なメンテナンスは必須ですから



工務店、メーカーの人も
日頃のメンテナンスの重要性を
売る際に言った方がいいと思いますが・・・



長持ちしたい家を作りたいのに


住み始めたら
三種、一種でも換気のフィルター交換を
しなかったりするのは


断熱=気密=換気がイコールの今
家がどんどんダメになります



ブログ見てると
「寒いから止めた」なんて人までいますし




我が家の第一種換気システムでは
毎月1回の清掃と
2年に1回のフィルター交換が推奨されています


建築知識j

もちろん三種でも
フィルター清掃、交換は必須です




換気以外にも
通気層、屋根、床下などはもちろん


サッシのパッキン類の劣化など


住み始めてからチェックする所は
他にもたくさんありますから




工務店やメーカーは
なんでも「ノーメンテ」
言わず



「点検はちゃんとしてね」
伝えて欲しいです








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